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サマー/タイム/トラベラー

1ヶ月と少し前、この本の1巻を手に取った。
新城カズマの本は読んだことがなかったので、鶴田謙二のイラストがなければ読むことはなかっただろう。
表紙の少女、悠有(ユウ)に惹かれたのだ。

サマー/タイム/トラベラー (1)  ハヤカワ文庫 JA (745)

そう、出会いからしていつも通り。表紙に惹かれないと、知らない作家の本には手を出さない。
そんな私は、帯と裏表紙の解説・ストーリーを読み、購入に至った。

7月発売の2巻(にして最終巻)がどうしても手に入らなかった。1巻はどこの書店にでもあるというのだが……。
なぜそこまでにして物語の結末を知りたいかと言えば、そう1巻はその全てを通じて、問題提起に終わっているからだ。1巻と同じ分量の2巻では、収拾がつかない程の。
つまりは、続きが気になって仕方がない。そう言うこと。

その2巻をamazonにて入手できたので、ちょっとばかし感想を書く次第である。

って、文章堅いなぁ(苦笑)
ブログなんだから、もっと、お気楽に!!

内容は、そのタイトルからしてタイムトラベル物なのだけど、ちょっと違うかも知れない。
タイムマシンは登場しないし、変な博士や悪の組織なども登場しない。それでもれっきとしたSF小説なんだそうだ(笑)

【以下ネタバレ!?注意】

実はこの話、主人公ではなく、その幼馴染み悠有が話の中心。
彼女には少しだけ未来へ行けるという、特殊な能力がある。それを主人公である卓人らが発見したことから話は始まる。

結論的には、悠有は「ここ以外の何処かへ」、卓人や饗子、涼、コージンら<プロジェクト>の仲間を置いて行ってしまう。それは、双方にとって別れを意味する。何故って、悠有は未来へは進めても、過去へは戻れないから。
もちろん、物語の最初から、そうなることはある程度、予期していた。それでもやっぱり、悠有が進んでいったことは、哀しかった。
そう、私はいつしか、悠有に惹かれて物語を読み進めていた。

『サマー/タイム/トラベラー3』は出るだろうか?と考えてみる。
上下巻とせず、1・2としたのは、そういった意味だったのではないだろうか?未来へ駆けていった悠有の物語に、思いを馳せるように。

ただ、『3』が出たとしても、それは、私の望むような展開にはならないのではないだろうか?
SFチックではないところが、この作品の気に入っているところだから。

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トラックバック時刻: 2005年8月 5日 05:21

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