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高校演劇〜近畿大会編〜

去年の高校演劇近畿大会は、なんと年の瀬も押し迫るクリスマスとその翌日の二日間、京都八幡市の文化センターで行われました。
今年の全国大会が同文化センターで行われることもあり、この近畿大会が全国大会のプレ大会も兼ねていました。

総評的には、今年は大阪が元気なかったかな?という感じ。滋賀にももう少し頑張って欲しかった。
実力的にはどこも一長一短気味。
結果的に、兵庫・滝川第二『君死にたまふことなかれ』が全国へ行ったわけですが、“滝川第二が全国に行くには大阪次第”と思っていた私には、少し残念でした。

そんな中で私が注目したのは、大阪・大阪市立工芸『シロツメクサ』。
色とりどりの巨大な箱と、それを運ぶ・動かす登場人物達。そして、自らが動く箱。音楽にのせてそんな不思議なシーンから始まる。これからどんな舞台が始まるのだろう?と、すぐに舞台の中へ引き込まれてしまいました。
高いテンションで、半ばあり得ないような登場人物を演じる役者達。敬服です。
“嘘”を感じさせない、その演技。観客を納得させられているから、笑いが起こる。素晴らしい(笑)。
でも、この作品が全国に届かなかったのは、脚本の構成のような気がします。
作品後半から崩れ始める。そんな印象を受けました。
もちろん、作者としては“伝えたいこと”と“テーマ”に対しての計算があって、計算通りに話は進むのですが、前半の話が面白いからこそ観客は前半に対しての結論が観たくなる。“伝えたいこと”は少し削ぎ落とす必要があったのでしょう。

そんな近畿大会で、私的に残念なのは生徒講評と講評用紙。

生徒講評は、全国大会のプレ大会という事で、今年初めて近畿大会で導入された試み。全国では2年前から導入されているとか。
その名の通り、講評委員となっている生徒が各校のお芝居について講評するわけですが、基本的にベタ褒め。なんでだろうなぁ……?と思うわけです。そりゃあ、褒めるところは褒めればいいんですが、でも、褒められるよりも“オカシイ”とか“何でそうなの?”とか半ば批判的意見が出て欲しかったのです。
“褒める”っていうのは、“完成してる”ってことだと思います。
芝居に完成なんてあり得るのか?私個人的には、そんなことはあり得ない!そう思って、いつもお芝居をつくっています(した!?)。
演じているのも、講評しているのも生徒。そうなると立場は対等なわけですから、もっと意見を交わして、より発展的な議論をして欲しい。そう願わずには居られません

そして、講評用紙。
皆さん、もっと書き込みましょう!!紙の白い部分が多くの学校で目立っていたのは、残念なことです。
何でもいいから、書き込んで欲しい。白い部分が無くなるくらいの書き込みがあると、やっぱり受け取る側は嬉しいから。
そう言う私は、書き込めませんでした。
感想がないワケじゃなくて、時間を置いてしまうと“批判的要素”しか頭に残っていないわけで。。。(苦笑)

まぁ、楽しかったですよ。兵庫県大会ならびに近畿大会。
でも、来年はもっともっと盛り上がって欲しい!
演劇やってる人間が(自己表現が)静かでどうするんだ!!そんな感じです(笑)

あくまで個人的意見と言うことで。

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